■ 確定申告が必要になった経緯
8年前、空き家となっていた実家を賃貸化したことで、給与所得以外に不動産所得が発生し、人生で初めて確定申告が必要になりました。実家賃貸化の経緯については「【実録】相続した空き家の活用①」にまとめています。
今回は、準備不足が招いた失敗談とe-tax移行までの体験をもとに、初めて確定申告をする方が具体的に気をつけるべきことを説明します。結論から言えば、「税務署に行けば何とかなる」という思い込みが最大の敵です。
■ 1回目:とりあえず行ったら門前払いだった
確定申告の時期もよく把握しないまま、家賃収入の資料と経費の領収書をかき集めて税務署へ向かいました。準備と呼べるものは、それだけです。
結果は即日撤退でした。
確定申告の繁忙期は相談対応に事前予約が必須で、飛び込みでは受け付けてもらえません。ここで初めて知ったのが、「申告書の提出」と「申告書の作成相談」は別物だという事実です。私は「申告しに来た」つもりでしたが、実態は「申告書の作り方が分からない状態で来た」に過ぎませんでした。
■ 2回目:予約して行ったのに、また出直し
有給を取って事前予約を入れ、改めて税務署へ。今度はちゃんと相談の席についたものの、ここでも想定外の壁にぶつかりました。
源泉徴収票が必要だと言われたのです。
「年末調整が済んでいるから不要だろう」と思い込んでいましたが、給与所得と不動産所得を合算して税額を計算するため、源泉徴収票は必須でした。持参していなかったため、またしても出直しです。この時点で3月半ば。期限まで残り時間はほとんどありませんでした。事前リサーチ不足が原因です。
■ 3回目:ようやく申告できたが、期限を過ぎていた
3度目の訪問でようやく書類が揃いました。実際に準備したのは以下です。
・不動産会社からの年間収支報告書(家賃・礼金・管理費・修繕費など)
・改修工事の明細
・庭の伐採・草刈りの領収書
・固定資産税の納税通知書(不動産所得の経費として計上)
・源泉徴収票
税務署の職員の方に教えてもらいながら収支内訳書と申告書を作成し、無事に提出。しかし申告期限をわずかに過ぎており、延滞分として1,500円前後の追加費用が発生しました。
「ちゃんとやろうとしていたのに」という気持ちはありましたが、結果として自分の準備不足が招いたことです。物流現場で言えば、出荷期限を把握せずに動き始めた初歩的なミスと同じです。
確定申告の期限や必要書類については、国税庁の公式サイトで事前に確認することをお勧めします。
■ 初回でつまずく3つのポイント
この経験を通じて、確定申告の初心者がつまずきやすいポイントははっきり見えました。
① 「税務署に行けば何とかなる」という思い込み
繁忙期の税務署は事前予約が必須です。飛び込みで相談できる時期とそうでない時期があります。給与所得以外の収入がある方は、2月上旬までに動き始めることをお勧めします。
② 必要書類の事前確認をしていない
給与所得と副収入を合算して申告する場合、源泉徴収票は必須です。不動産所得がある場合は年間収支報告書・工事明細・領収書・固定資産税通知書など、複数の書類を事前に揃える必要があります。国税庁のサイトでは申告に必要な書類を確認できます。
③ 申告期限の認識が甘い
確定申告の期限は原則3月15日です。期限超過には延滞税が発生します。書類の収集に想定以上の時間がかかることを踏まえ、早めに動き出すことが重要です。
■ e-taxへの切り替えに3年かかった話
初年度の経験から「毎年税務署に通うのは現実的でない」と判断し、e-taxへの切り替えを検討し始めました。税務署の職員からも勧められていました。
ただしここでも、すんなりとはいきませんでした。
当時はe-taxの利用にID・パスワード方式の届出が必要で、この手続きを済ませて実際にe-taxで申告できるのは翌年からでした。

現在はマイナンバーカードを使った方法も整備されており、以前より導入のハードルは下がっています。マイナポータルからe-taxとの連携手続きが可能です。
届出を済ませた翌年、いよいよe-taxでの申告に挑戦したものの、画面遷移でループにハマり途中断念。確定申告という重要な手続きだからこそ、一つひとつの操作や選択肢に確信が持てないと次へ進む心理的ハードルが上がります。結局その年も税務署で申告しました。e-taxでの申告が自宅で完結するようになったのは、それからさらに1年後のことです。初めて利用を試みてから、実質3年かかっています。
ただ、一度使えるようになると話が変わります。自宅で完結する、待ち時間がない、計算が自動化される。税務署に通っていた頃と比べると、負担は大幅に減りました。
■ まとめ
初めての確定申告は、準備不足のまま動いた結果、税務署に3回通い、それでも期限を過ぎるという結末でした。「税務署に行けば何とかなる」という思い込みが、最大の失敗の原因です。
失敗から学んだ確定申告において欠かせない要素
- 必要書類の事前確認
- 期限の把握
- 早めの行動開始
この3点を押さえるだけで、初回の経験は大きく変わります。そして流れが掴めてきたら、e-taxへの移行を検討する価値は十分あります。移行までに手間はかかりますが、一度軌道に乗ると確定申告の負担感が別物になります。
なお私はe-taxに切り替えた後、5年間あるミスに気づいていませんでした。その話は以下の記事にまとめています。



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